パラ代表練習拠点失う シッティングバレー、1年延期余波

引用元:神戸新聞NEXT
パラ代表練習拠点失う シッティングバレー、1年延期余波

 東京パラリンピックで上位入賞を目指すシッティングバレーボール女子日本代表が苦境に立たされている。練習拠点の体育館がある兵庫県姫路市役所北別館(同市三左衛門堀西の町)が8月、老朽化などを理由に改修工事に入るためだ。本来は着工までに大会直前の合宿を終える予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大で大会は1年先に。感染終息後の練習再開に向け、代わりの練習場所を探している。(伊藤大介)

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 シッティングバレーは足などに障害がある選手が座位でプレーする6人制のバレーボール。女子代表は関西在住者も多く関わり、主将は宍粟市在住の西家道代選手(53)、チームドクターは加古川市にある松本病院の田辺誠院長が務める。

 同別館(7階建て)の体育館は、姫路市職員の健康保険組合(解散)が厚生施設として整備した。市は2016年にシッティングバレーボール公式戦の床材「タラフレックス」を敷いた専用練習場に改修。国はナショナルトレーニングセンター(NTC)競技別強化拠点に指定した。

 タラフレックスを敷いた競技専用練習場は全国でも数カ所しかない。北別館は新幹線が止まる姫路駅から近く、アクセスに優れる。夏場の猛暑に対応したエアコンや障害者用トイレもあり、真野嘉久監督(55)は「考え得る最高の環境」。西家主将は「夢にまで見た専用練習場。仲間と涙して喜んだ」と感謝する。

 お尻を床から離さずプレーするため、木の床ではささくれが手に刺さったり、ズボンがすぐに破れたりしていた。練習環境の充実もあり、女子代表は国際大会で強豪ウクライナを破ったことも。パラリンピックでは過去最高となる6位以上への機運が高まっていた。

 北別館の改修は20年度予算に費用が計上され、着工が決まっている。工事は数年かかり、来夏には間に合わない。市は「延期は難しい」とする一方、清元秀泰市長は庁内に「代替場所を見つけられないか」と指示。スポーツ振興室が、タラフレックスを敷くことができて天井の高い場所を市内外で探している。

 コロナ禍で4月から北別館の体育館が使えず、選手たちはそれぞれ自主トレーニングに励む。真野監督は新たな練習場所を検討しつつ「拠点が変われば、障害がある選手の移動ルートも変わる。できれば姫路で練習を続けたい」と願っている。

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