石川、柳田、西田をトスで操る。関田誠大が味わった「楽しい」時間。

引用元:Number Web
石川、柳田、西田をトスで操る。関田誠大が味わった「楽しい」時間。

 東京都が発令した緊急事態宣言を受け、味の素ナショナルトレーニングセンターで行われていた代表合宿を4月6日をもって中止し、解散した全日本男子バレーボールチーム。昨年、主戦セッターとしてワールドカップ4位の立役者となった関田誠大も代表を離れ、今は自宅でトレーニングに励んでいる。

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 バレーボール界は通年、5月初めの黒鷲旗を最後に年度を終えて、3週間ほどの休暇に入るが、今年は新型コロナウイルス感染症の拡大により、その休みを前倒しにし、自宅待機を決めたチームが多い。関田の所属する堺ブレイザーズも同じである。

「今はチームの体育館は全く使えないので、家で自体重を使ったトレーニングをしています。これまで、重りを使っていたトレーニングを自体重だけで行うので、どうしても限界はあります。こんなに長い期間、自宅にこもって練習するなんて、もちろん経験はないですね。正直、最初はどう過ごしていいかわからないところもありました」

 チームのトレーナーから練習メニューを渡されたものの、マシンを使ったウェートトレーニングや2人以上でのボール練習は全くできない。

「ボールに触っていないといいイメージも忘れてしまうので、感触を忘れないために1人でトスをしたり……。気休めなんでしょうけど、とにかくボールは触っておかないといけないな、と思っています」

 未曽有の出来事にも、考えられる限りの行動で立ち向かっている。

アタッカーを生かす頭脳的なトス。

 関田は昨年、日本が史上最多の8勝を挙げたワールドカップで、全11試合中8試合にスターティングメンバーとして出場した。石川祐希、西田有志といったアタッカーを生かす、頭脳的なトスワークで、レギュラーの座をつかんだかに見えた。

 オリンピックの延期がなければ、今頃は主戦セッターとして海外遠征や国内合宿で大舞台を目指していたころだろう。

 1年間の延期が決まり、気持ちの整理はついたのだろうか。

「今できることをやろう」

「まぁ、しょうがないと言いますか。最初は正直、びっくりしましたけど……。延期と決定するその瞬間までは、7月の開幕に向けて目標を立てて動いていたので、延期と聞いても、なかなかすぐに気持ちを切り替えるのは難しかったです」

 関田自身も日本代表コーチのブラン・フィリップとともに技術の向上に励んでいた矢先の決定だった。

「今はポジティブに『今できることをやろう』と思っています。まずはコンディションを第一に考えて、体力が落ちないよう心掛けています。こうなったら、もう受け入れるしかないというか、延期は決まったことなので、そこに向けてどう準備していくかってことを考えています」

 ワールドカップで活躍し、手応えをつかんだと振り返るものの、オリンピックの選手選考に関しては決して楽観視はしていない。

「毎年そうなんですけど、その年、その年で代表選考があって、それに残るために準備をしているので、ワールドカップで多くの試合に出たからといって特に心境は変わりません。というか、オリンピックを意識してしまいがちなので、あえて目の前のことに集中しようと心がけてきました」

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